億男~概要ですが最後までネタバレ編
億男~概要ですが最後までネタバレ編
概要ですが最後までネタバレ
宝くじで三億円あたる。
主人公は別居の妻と話をする機会を持ち、
宝くじで当てたお金で、死んだ兄の借金を返し、やり直したいと伝えた。
しかし、かねてより主人公との離婚を望んでいた妻は、
「あなたは変わってしまった」と冷たく返答した。
妻が問題としてたのは、
借金によって主人公が変わってしまったことだった。
別居のきっかけとなったのも、
主人公が借金返済を優先させるために、
娘のバレエ教室を辞めさせたいと口にしたことだった。
妻は主人公が今もお金に取り憑かれていると指摘し、
主人公は何も反論することができなかった。
*
親友に三億円の使い道を相談すると、
銀行からおろして、現金を見た方が
使い道がわかると言われる。
(ありえない)
酔わされて、翌朝気づいたら、
三億円と共に親友は、いなくなっていた。
主人公は親友を探すことに。
*
主人公は、親友の補佐を担当していた十和子を訪ねた。
十和子は親友が起業したバイカムの売却で大金を得ていた。
意外なことに、住んでいるのは公営住宅。
バイカム売却後、十和子はお金にまったく興味のない素朴な男性と結婚し、
質素な生活をしていた。
過去には優雅な暮らしをしたが、あきてしまったようだ。
十和子は部屋の壁紙を破り、押入れをあけ放ち、
そこにある大量の札束を主人公に見せた。
「お金ってそういうものなの。あればいいの。あることが重要なのよ」
主人公は、お金の正体について考え始めた。
*
主人公は親友と出会った頃のことを思い出した。
親友とは大学の落語研究会で一緒だった。
親友は吃音症を持っていたが、
高座に上がるときだけは流れるような調子で話すことができ、
たちまち落語研究会の花形に踊り出た。
そんな親友が得意としていた落語は、古典落語の名作「芝浜」。
浪費家の酒好きの魚屋の男が
大金がたくさん入った財布を見つけることから始まる。
男はすぐに調子に乗って酒を飲んで祝いますが、
翌朝になると財布はなくなっていた。
妻からは夢を見たのではないかと言われ、
男はついに財布を探すのを諦めてしまう。
この出来事をきっかけに、
男は真面目に働き出した。
それから三年、男は酒を断ち、商売を成功させ、
以前とは比べ物にならないほど豊かな生活を手にしていた。
その年の大晦日、妻は突然夫にある告白をした。
それは、あの財布のことだった。
妻は大金の入ったあの財布をひそかに役所に届け、
さも初めから財布がなかったように夫に振る舞ったとだった。
その後、あの財布の持ち主は結局見つからず、
妻の元に財布が帰ってきていた。
男は妻のついた嘘に深く感謝した。
あの嘘がなければ、男は今の幸せを手にすることができなかったと思い至ったのだった。
妻は男に久しぶりに酒を勧めた。
男も一瞬酒の誘惑に負けそうになるが、結局飲まなかった。
「よそう、また夢になるといけねえ」
*
電車に乗りながら主人公はこれまでの人生を振り返っていた。
そんな主人公の前に、突然親友が現れる。
親友は3億円が入ったカバンを主人公に渡し、隣に座った。
主人公は驚くことなく、親友と会話を始めた。
親友が金を持って姿を消したことは、
落語「芝浜」における妻の行動と同じだと主人公が語る。
親友は、お金の正体に近づけば近づくほど、大切なものを失ってゆく。
会社が大きくなると、仲間を疑い、お金に支配されていったと言う。
主人公は、この数日間でお金の正体に答えを出したと言った。
短い会話を終えると、親友は電車を降りた。
そのとき、親友は「また夢になるといけねえ」と呟いた。
その後、主人公は娘が欲しがってた自転車を購入し、
妻と娘が暮らすアパートの前にそっと自転車を置いていった。
妻は自転車とともに主人公からの手紙が置かれていることに気づいた。
手紙には、あの当選金を使った初めての買い物がこの自転車だと書かれていた。
妻はその手紙を読み、微笑みを浮かべた。
THE END
.
概要ですが最後までネタバレ
宝くじで三億円あたる。
主人公は別居の妻と話をする機会を持ち、
宝くじで当てたお金で、死んだ兄の借金を返し、やり直したいと伝えた。
しかし、かねてより主人公との離婚を望んでいた妻は、
「あなたは変わってしまった」と冷たく返答した。
妻が問題としてたのは、
借金によって主人公が変わってしまったことだった。
別居のきっかけとなったのも、
主人公が借金返済を優先させるために、
娘のバレエ教室を辞めさせたいと口にしたことだった。
妻は主人公が今もお金に取り憑かれていると指摘し、
主人公は何も反論することができなかった。
*
親友に三億円の使い道を相談すると、
銀行からおろして、現金を見た方が
使い道がわかると言われる。
(ありえない)
酔わされて、翌朝気づいたら、
三億円と共に親友は、いなくなっていた。
主人公は親友を探すことに。
*
主人公は、親友の補佐を担当していた十和子を訪ねた。
十和子は親友が起業したバイカムの売却で大金を得ていた。
意外なことに、住んでいるのは公営住宅。
バイカム売却後、十和子はお金にまったく興味のない素朴な男性と結婚し、
質素な生活をしていた。
過去には優雅な暮らしをしたが、あきてしまったようだ。
十和子は部屋の壁紙を破り、押入れをあけ放ち、
そこにある大量の札束を主人公に見せた。
「お金ってそういうものなの。あればいいの。あることが重要なのよ」
主人公は、お金の正体について考え始めた。
*
主人公は親友と出会った頃のことを思い出した。
親友とは大学の落語研究会で一緒だった。
親友は吃音症を持っていたが、
高座に上がるときだけは流れるような調子で話すことができ、
たちまち落語研究会の花形に踊り出た。
そんな親友が得意としていた落語は、古典落語の名作「芝浜」。
浪費家の酒好きの魚屋の男が
大金がたくさん入った財布を見つけることから始まる。
男はすぐに調子に乗って酒を飲んで祝いますが、
翌朝になると財布はなくなっていた。
妻からは夢を見たのではないかと言われ、
男はついに財布を探すのを諦めてしまう。
この出来事をきっかけに、
男は真面目に働き出した。
それから三年、男は酒を断ち、商売を成功させ、
以前とは比べ物にならないほど豊かな生活を手にしていた。
その年の大晦日、妻は突然夫にある告白をした。
それは、あの財布のことだった。
妻は大金の入ったあの財布をひそかに役所に届け、
さも初めから財布がなかったように夫に振る舞ったとだった。
その後、あの財布の持ち主は結局見つからず、
妻の元に財布が帰ってきていた。
男は妻のついた嘘に深く感謝した。
あの嘘がなければ、男は今の幸せを手にすることができなかったと思い至ったのだった。
妻は男に久しぶりに酒を勧めた。
男も一瞬酒の誘惑に負けそうになるが、結局飲まなかった。
「よそう、また夢になるといけねえ」
*
電車に乗りながら主人公はこれまでの人生を振り返っていた。
そんな主人公の前に、突然親友が現れる。
親友は3億円が入ったカバンを主人公に渡し、隣に座った。
主人公は驚くことなく、親友と会話を始めた。
親友が金を持って姿を消したことは、
落語「芝浜」における妻の行動と同じだと主人公が語る。
親友は、お金の正体に近づけば近づくほど、大切なものを失ってゆく。
会社が大きくなると、仲間を疑い、お金に支配されていったと言う。
主人公は、この数日間でお金の正体に答えを出したと言った。
短い会話を終えると、親友は電車を降りた。
そのとき、親友は「また夢になるといけねえ」と呟いた。
その後、主人公は娘が欲しがってた自転車を購入し、
妻と娘が暮らすアパートの前にそっと自転車を置いていった。
妻は自転車とともに主人公からの手紙が置かれていることに気づいた。
手紙には、あの当選金を使った初めての買い物がこの自転車だと書かれていた。
妻はその手紙を読み、微笑みを浮かべた。
THE END
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