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ジョゼと虎と魚たち~男が捨てたくなる女 

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映画「ジョゼと虎と魚たち(2003)」 


完全ネタバレの感想です。

______________________________

○作品概要
妻夫木聡・池脇千鶴・犬童一心監督作品
助演は上野樹里(当時17歳)その他

田辺聖子の短編小説を
脚本家(渡辺あや)が違った結末に仕立てる。

足が悪いためにほとんど外出をしたことがないジョゼと、
大学を出たばかりの恒夫との純愛を描く、
どこかエロティックなラブストーリー。
______________________________

○映画ショート しょうと Short

この映画のジョゼは
サガンの小説で登場するジョゼとは
まったく違う性格だと思います。

この映画のジョゼの気の強さは
自分的には好きになれない。
「してもええよ」
と言われても素直になれないと思う。

ごみ捨てでの口けんかで
恒夫のように帰れと言われたら
自分も帰るタイプです。

淡々と進むのがサガン的です。

最後のオチを知ってから 
もう一度観ると
ホロリとするし、
だんだんこの映画の味がでてきますね。

自分はエロイのは好きですが
この映画のラブシーン全部見てらんない。
「おくりびと」の監督を見習えって感じです。
上記監督はロマンポルノの苦労人です。
ほとんどラブシーンでの監督指導はなく
本人らのアドリブだそうです。

女性って彼の服を着るのは好きだね。

最後の見せ場 つまり恒夫が泣く。
自分なら樹里に会った時は耐えて
あとで一人泣きしたい。
恒夫には そうあってほしかった。

妻夫木聡
同郷です。
それも柳川出身で親近感があります。
福岡にはいい男が多数いる。
テニスの松岡さんは柳川出身。
高校には、びっくりするほどいい男がいたものだ。
だから東京に来ました。

サガンのジョゼ
この物語に必要なものだったかは疑問です。
他の作家、作品でもいいのでは?
これは田辺さんに訴えるものですね。

二人で旅に出て 思いっきり甘えるジョゼ
わがまますぎる。
車椅子を拒否する。
これはだんだん男には
ボディブローのようにきいてくる。

上野樹里って
こんな色っぽい演技できるんですね。
驚きでした。
ドラマ「ラスト・フレンズ」
とはイメージ違いすぎ。


池脇千鶴 いい演技していたが
このジョゼ役を蒼井優がやったら 
どうだったか?
そんなことを思ってしまった。

この泣き所はラブホテル「お魚の館」での
ジョゼのつぶやくところ
おそらくこの映画を
一回観ただけでは泣けない。
この映画のプロデューサーは
この場面でオンオン泣くらしい。
それはわかる。

もうひとつの泣き所は
最後の恒夫の号泣でしょう。

この映画を大好きなひとへ
フェリーニの「道」を観て下さい。
そしてその感想が聞きたいです。

この映画も自分のひとつのテーマ
「捨てられる女」のひとつの作品として追加したい。

__________________________

○好きなシーン

冒頭シーン
何回か観ていると
あっと思いました。

虎を見るシーンで語るジョゼ
夢みそうにこわい。
一番こわいものをみたかったんや
好きな男のひとができた時に
こうやって
もしできんかったら
一生本物の虎はみれんかと思ってた
それでも しゃあないと思ってた。
けど みれた。
感謝しいや。
え! オレが(恒夫)

浜辺のシーン
甘えすぎのジョゼに
だんだん嫌気をさしてくる。

お魚の館でのシーンで語るジョゼ

なぁ 目閉じて 何が見える。
なんにも(恒夫)
そこがウチがおった場所や
深い深い海の底
ウチはそっから泳いできたんや
なんで?(恒夫)
あんたとウチが
一番Hなことをするために
そうか 
ジョゼは海底に住んでいたのか(恒夫)
そこには光も音もなくて
風も吹かんへし雨も降らへんで
しーんと静かやねん 
さみしいじゃん(恒夫)
別にさみしくはない 
はじめからなにもなんのやもん
ただ ゆっくりゆっくり
時間がすぎてゆくだけや
うちはもう二度と
あの場所にはもどらへんのやろ
いつかあんたが 
おらんようになったら
迷子の貝殻みたいに 
ひとりぼっちで海の底を
ころころ転がり
つづけることになるんやろ。

____________________

○原作との違い

原作には無い場面が多く、
違った結末となっています。

脚本家渡辺あやさんの
この映画での作風は
片岡義男風
フェリーニの「道」を思わせる
そしてサガン的(淡々とえがく)
そのような映画になっている気がします。

監督が言う
セリフで原作から
もってきたのはひとつだけ
<あんたと ...するの好きや>
だそうだが
でも映画ではカットされているので
原作からのセリフひとつもなし。
でも「してもええよ」
の部分は原作通りだと思う。

サガン小説からの引用は映画ではあるが
原作(小説)ではなかったと記憶する。

学生生活もクラスメートらも原作では登場しない。

__________

○DVDおまけのコメンタリー編
3名(妻夫木聡・池脇千鶴・犬童一心)の語り

監督は料理を
映画にだすのが好きだそうだ。

妻夫木さんは食べるのが上手と監督ほめる。

最初の樹里さんの
キスシーンは台本にないそうだ。

樹里さん17歳の時で色っぽい。

ミックジャガーそっくりのおバァちゃん。

妻夫木さんの腕が大好きとほめる池脇さん。

池脇さんが脱ぎます。
脱がなくてもいいと思いました。
彼女がコメンタリー編で胸の整形手術したい
もっと張りを出したいと言ったら、
妻夫木さんが「やめろ」と猛反対する。

ロックバンドのくるりが
音楽および主題歌「ハイウェイ」を担当した。
よい曲で、この映画にあっている
と妻夫木が大絶賛。

________________

○サガンからの引用

サガンの小説を読む時
金髪のカツラをかぶる意味が
わからないが、笑った。

作品(一年ののち)
「いつかあなたは
あの男を愛さなくなるだろう」
とベルナールは静かに言った。
「そして、いつしか
僕もまたあなたを愛さなくなるだろう。
我々はまたもや孤独になる、
それでも同じことなのだ。
そこに、
また流れ去った一年の月日が
あることだけなのだ...」

上記がこの映画のテーマのようだ。

作品(素晴らしい雲)
いくつの頃だっただろう
14か15くらいだっただろうか
彼女は よく 
あのポプラのしたに寝転がって
両足を幹にたてかけ
風にゆれる頭上の無数の
小さい葉を ながめた 
風はずっと高いところで
かぼそくて
今にもふきとんでしまいそうな 
樹のてっぺんを
いっしょにおじぎさせた。

________________

○横道

「一年ののち」の続編は「素晴らしい雲」か?

これは微妙です。
ジョゼとベルナールの再会はありますが
やはりちゃんとした続編は
「乱れたベッド」でしょう。
優しさと激情に翻弄されながら、
愛をたしかめあう恋人たちの姿を描く。
女優ベアトリス、青年エドワールを主人公にした
「一年ののち」の続編。


田辺聖子の短編集
「孤独な夜のココア」読み終えました。
面白かったです。
サガンとは全く異質の作家ですね。


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