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生きる  完全ネタバレ編

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映画の最後まで完全ネタバレです。

市役所で市民課長を務める志村喬は、以前持っていた仕事への熱情を忘れ去り、

毎日書類の山を相手に黙々と判子を押すだけの無気力な日々を送っていた。

市役所内部は縄張り意識で縛られ、住民の陳情は市役所や市議会の中でたらい回しにされるなど、

お役所の縦割り主義がはびこっていた。

何もしないことが一番。

ある日、体調不良で診察を受けた志村は自分が胃癌だと悟り、余命いくばくもないと考える。

妻に先立たれて、1人息子は結婚して、同居しているが、2人から煙たがられていた。

不意に訪れた死への不安などから、これまでの自分の人生の意味を見失った志村は、

市役所を無断欠勤し、貯金をおろして、夜の街をさまよう。

生真面目だけの志村は、はじめて飲み屋に行き、偶然知りあった小説家の案内で、

未体験のパチンコやダンスホール、ストリップなどを巡る。

「不幸にはりっぱな一面がある。 不幸は人間に真理を教える。

あなたの胃癌は、あなたに、人生に対する目を開かせた。

生命がどんなに美しさものかということを、

死を直前にした時に、はじめて知る」と作家は言う。

しかし、一時の放蕩も虚しさだけが残り、事情を知らない家族には白い目で見られるようになる。

その翌日、志村は市役所を辞めて玩具会社の工場内作業員に転職した部下の小田切トヨと偶然に会う。

「この30年間、役所で、いったい何をしていたか、何も思えだせない。

覚えているのは、ただ退屈な日々だった」

食事をともにし、パチンコ、スケート、遊園地、映画と一緒に、時間を過ごすうちに、

志村は若い彼女の奔放な生き方、その生命力に惹かれる。

トヨが、職場の人につけた、あだ名が面白い。

「あの人は鯉のぼりよ。お高くしていて、中は空っぽ。

 ハエ取り紙、あっちにベタベタ、こっちにベタベタ。

 ナマコ、ヌルヌルして、つかみどころない人。

 どぶ板、365日ジメジメしている。

 定食、何も特徴のない人。

 課長のあだ名はミイラ」

息子は「大金を使って、若い女と非常識」だと、志村を罵倒する。

それで胃癌であることを息子に告げられない志村。

自分が胃癌であることを、トヨに伝えて、自分は何をしたらいいかわからないんだと言う。

トヨは自分が工場で作っている玩具を見せて「あなたも何か作ってみたら」といった。

その言葉に心を動かされた志村は「まだできることがある」と気づき、次の日市役所に復帰する。

それから5か月が経ち、志村は死んだ。

志村の通夜では、

マスコミが押し寄せて、あの公園の功労者は志村氏なのに、彼の名前が出てこないと質問する。

しかし、あの公園は、市が作ったもので、彼は、いち市民課長で、功労者じゃない。

部長たちは、助役が功労者だと、ゴマをする。

新公園の周辺に住む住民が焼香に訪れ、志村の遺影に泣いて感謝した。

いたたまれなくなった助役などの上司たちが退出すると、

同僚たちが、役所に復帰したあとの志村の様子を語り始める。

志村は復帰後、頭の固い役所の上司らを相手に粘り強く働きかけ、

ヤクザの脅迫にも屈せず、

ついに住民の要望だった公園を完成させ、

雪の降る夜、完成した公園のブランコに揺られて息を引き取ったのだった。

息子は胃癌と知らされなかったことにショックをうけて、涙する。

市役所の同僚たちは実は常日頃から感じていた

「お役所仕事」への疑問を吐き出し、口々に志村の功績をたたえ、

これまでの自分たちが行なってきたやり方の批判を始めた。

通夜の翌日。

市役所では、通夜の席で志村をたたえていた同僚たちが新しい課長の下、

相変わらずの「お役所仕事」を続けている。

しかし、あの新しい公園は、子供たちの笑い声で溢れていた。


THE END
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