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シェルタリング・スカイ~ベルトルッチ監督を味わう+砂漠文学と夫婦の行き着く先



シェルタリング・スカイ(1990)

ベルトルッチ監督を味わう 

映画を詩で表現する監督

砂漠文学と夫婦の行き着く先

ポール・ボウルズの同名小説を映画化

求めるべき夢さえ失なった
深い喪失感を文明と隔絶し、
果てしない拡がりを持った違う世界で
癒そうとするが・・・

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★ショートしょうとSHORT

美しい感動を与えたり、

あらすじがおもしろいわけでもないです。

無味乾燥というか、

砂漠と一体になったような淡々な映画に思えます。

不思議に、面白くないとも言えない。

重く、残酷、無残で 

沈黙の砂漠シーンが長時間流れます。

砂漠の好きな方にはロードムービーとして楽しめるでしょう。

味わったことのない感動が来ました。

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★ポール・ボウルズ(他から引用)

1940年代に一世風靡した失われた世代
(アメリカン・ロスト・ジェネレーション)
の世界の末期から次の世代(ビート族)を
埋める存在のように思えます。

彼の数多い作品での得意なパターン(砂漠文学)
モロッコという異国で起こる不条理な出来事を
感傷に流されることなく、ドライに描き出す。

初期のロスジェネ作品であるヘミングウェイの「日はまた昇る」
フィッツジェラルド「グレート・ギャツビー」の行く着き先のようでもありますね。

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★ポールがタイトルの意味を語る

空が暗黒から地上をシェルターとして守っているとしたら・・・
その暗黒を覗いてしまった人間はどうなると思いますか?
それがわかる絶好の場所がサハラ砂漠だったら。
暗黒を見つけてしまった男女は悲劇の結末を迎えることに、
いや、悲劇ではないかもしれません。

愛されたことを忘れるのと、
愛したことを忘れるのと、
どちらが悲しいことだろう。
人は忘れる。どうしても忘れる。
いつか自分自身も忘れ去られる。
待ち続けていても忘れられる。
人生に終わりがあることまで人は忘れがちである。
孤独からは逃れえず、
不安や恐怖に駆られることがあっても、
空がシェルターになってくれる。
空虚から守っている。

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★ベルトルッチ監督

見事な撮影、アングルです。 

ヴィスコンティ「ベニスに死す」のアングルがかぶります。

愛の不毛も、えがこうとしていますが
監督ミケランジェロ・アントニオーニ(愛の不毛の名手)
とはまた違いますね。


以下の方程式が原則的にありそうだと言われています。

フェリーニ監督が好きな人はアントニオーニ作品が好き

その反対として

ヴィスコンティ監督が好きな人は
ベルトルッチ作品が好きそして絵画鑑賞が好き

両者は平行線

本作はミケランジェロ・アントニオーニで映画化してほしかった。

すいません、フェリーニ派なんで・・・・

ベルトルッチの良さがわかり、
多少映画力がついたような気がします。

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★映画基本情報

監督 ベルナルド・ベルトルッチ
製作 ジェレミー・トーマス
製作総指揮
    ウィリアム・アルドリッチ
原作 ポール・ボウルズ
脚本 ベルナルド・ベルトルッチ、マーク・ペプロー
撮影 ヴィットリオ・ストラーロ
音楽 坂本龍一、リチャード・ホロウィッツ

出演 

デブラ・ウィンガー
ジョン・マルコヴィッチ なんとも言えない演技しますね。!!
ジル・ベネット
キャンベル・スコット
ティモシー・スポール
エリック・ヴュ=アン
フィリップ・モリエ=ジュヌー
トム・ノヴァンブル
ニコレッタ・ブラスキ

~~~~~~

ネタバレ








以下ネタバレ


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★妻の不倫感覚

映画の中で
北アフリカに到着したアメリカ人夫婦に
「観光ですか?」との問いに、
「観光客は、旅に出て、帰ることを考える人たちだ、
 わたしたちは、帰ることを考えていない、いまのところは」と夫は答えます。

なぜ妻はいっしょに、きたのでしょう?

おそらく夫婦共に作家と音楽家で

創作の行き詰まりから北アフリカに来たのでしょう。

妻は旦那を裏切ることも平気で、セックスは別のようです。


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★不可解な女性や官能表現

女性って、こんな感じでしょうか?

どうも納得ゆきません。

作家の私生活(ホモとレズ)からも女性の性について

理解しているか疑問です。

不可解な表現は監督でしょうか、原作者でしょうか?

一度原作を読んでみたいと思います。

フェリーニ、アントニオーニのえがく女性が気にいっているもので。

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★実際のモデル

作家は28歳のとき、ジェインと結婚。
当時からふたりの寝室は別々で、
ボウルズはホモ・セクシャル、
ジェインはレズビアンだったと言われる。

作家の彼女の影響で
ボウルズも本格的に執筆活動を開始。


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★ナレーション賛否両論

映画の中で突然

原作者ポール・ボウルズがナレーションをやります。

賛否両論ですが

この映画の不可解さを際立てていると思います。

村上春樹映画の「トニー滝谷」のナレーションは
ここから来ているかも?


★最後のナレーション

人は自分の死を予知できず、人生を尽きせぬ泉だと思う 
だが物事はすべて数回起こるかおこらないかだ。 
自分の人生を決定づけたと思えるほどの大切な子供の頃の思い出も 
あと何回心に思い浮かべるか? 
せいぜい4,5回思いだすくらいだ。
あと何回満月を眺めるか? 
せいぜい20回だろう。
だが、人は無限の機会があると思い込んでいる。

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