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制作裏話と、なぜ酷評されたか~「ある日どこかで」



映画「ある日どこかで」(1980)

その2 制作裏話と、なぜ酷評されたか

制作裏話(DVDより)

★映画までの苦難の道のり

原作はマシスンが20世紀初頭の女優モード・アダムズの写真に

感動してSF小説Bid Time Return(時を戻れ)を発表した。

その本は売れなかった。

製作者スティーヴン・サイモンは感動して

映画化しようと考えた。

脚本段階で原作の修正が行われた。

配給のユニーバーサルは

企画に反対であったが、サイモンに借りがあり

申請予算の半分の400万ドルであればと制作許可が出た。

「ジョーズ2」でヒットしていたシュワルツが監督になり、

彼もこの脚本のとりことなった。

配役を決めているなか、脚本を読んだ女優シーモアが

「これ私にピッタリの役、自身がある」と言ってきた。

こうやって脚本に魅了された人々が集まってきた。

===

★監督が恋愛映画未経験

ヤノット・シュワルツ(フランス人)
映画監督としては
「燃える昆虫軍団」「ジョーズ2」「スーパーガール」などの作品がある。

テレビドラマの仕事も多く、
「刑事コロンボ/毒のある花」
「刑事コジャック」「ザ・プラクティス」
「アリーmyラブ」「CSI:マイアミ」「ボストン・リーガル」
「ヤング・スーパーマン」などを監督した。

1993年からフランスに戻り、
「エルキュールとシャーロック」などを監督した。

恋愛映画の監督ではないことが酷評の一因だと思う。

==

★ヒッチコックを手本

映画を作るのにおいて、ヒッチコックを手本としていることを

インタヴューで繰り返し強調する。

ヒッチコック曰く

「観客には意味のある目撃者となる権利がある」

二人が再会する場面では主人公より先に、常に観客がみつけて欲しい。

主人公より先に再会することを知って欲しい。

観客には映画の中の人物より一歩先にいて欲しいのだ。

そうすることで、外から映画を観るではなくて

観客は映画の一部となり、互いに影響しあえる。

==

★地の演技を期待

クリストファー・リーヴが女優(ジェーン・シーモア)の写真を見て

感動する場面は本番まで彼に見えないように写真は布で隠されていた。

==

★タイトルの変更

タイトル「時を戻れ」は、悪くはないが古臭い感じがするので、

観客が歓迎しそうなSomewhere in Timeという題名に変更

==

★ジョンバリーの功績

予算がないのに、友人ジェーン・シーモアの依頼で引き受けた。

ジョンバリーがいないと感動は半減しただろう。

最初のイントロの曲から、

これから素敵なラブストーリーが始まる予感をさせてくれる。

こんなに期待させるような配曲には脱帽です。

「ビギン・ザ・ビギン」に似ているけど。

YouTube

好きな映画音楽家のひとりです。
初期の007、野生のエルザ、真夜中のカーボーイ、
フォロー・ミー、愛と哀しみの果て、その他。


★ラフマニノフの「パガニーニのラプソディー」

原作者マシスンはマーラーの曲をイメージしたという。
それで№10を映画に流してみたが、
ジョンバリーはテンポが違うと
ラフマニノフの「パガニーニのラプソディー」を提唱する。
ピタリと本作と合致し、
この映画の象徴的なラプソディーとなる。

★その他のこだわり

子役は先に老人役が見つかり、彼の幼い頃の写真から似ている子役を探した。

フィルムの使い分け、現代はコダック、過去はフジ

原作者マシスンが髭剃り痕に驚く客で、カメオ出演している。
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なぜ酷評されたか

1.過去に戻る方法は自己催眠

本作の感動が一気に冷めた。

観るのをやめたいほどだったが我慢した。

次の展開になると、感動が戻ってきた。

自己催眠はなかったことにしようと片目をつぶった。

懐中時計を開けると過去に戻る方がまだいい。

2.衰弱死する

そんな人間がいるだろうか?

過去に戻る努力をするが

懐中時計がないと過去に戻れない。

原作では不治の病にかかったらしい。

その方がいい。

衰弱死の方が、感動が増すかもしれない。

作家らしくないマッチョな
主人公が衰弱死するだろうか?

3.にわとりは卵から?

時間的矛盾(タイムパラドックス)が問題になっている。

懐中時計だ。

彼女からもらって、過去に戻る。

彼女が手にした時に、彼が現代に戻る。

ヒッチコックだったら、
矛盾のヒントを与えたかもしれない。

宿泊名簿に既に彼の名前があるのも
不思議だったが、考えれば納得した。


4.クリストファー・リーヴ

彼の後姿が恋愛向きでなく作家らしくない。

体を鍛えすぎだ。 

ボディガード、プロレスラーにしかみえない。

5.ラブシーンは全部いただけない。

監督(ジョーズ、刑事コロンボ)は恋愛映画に手馴れていない。

ラブシーンでの役者はロボットみたい。

彼女が髪をとくところはグッときたけど、あと下手だ。

「おくりびと」の滝田洋二郎さんが思い浮かぶ。

エロ映画の苦労人なので、ドキッとさせるエロを知っている。

ラブシーンはカットしても良いくらいだ。

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参考

その1 世界的ファンクラブがある恋愛映画
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