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グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~(2020)B〜太宰治の遺作


グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~(2020)B

★数行で映画紹介しなければ

太宰治の未完の遺作『グッド・バイ』を独自の視点で解釈した

ケラリーノ・サンドロヴィッチ作の舞台劇の映画化。

★ショウトしょうとSHORT

最後の20分 ひとひねり いいですね

ラブコメです。 

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★概要ネタバレは基本情報のあとに
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★基本情報
監督 成島出
脚本 奥寺佐渡子
原作 ケラリーノ・サンドロヴィッチ
(太宰治『グッド・バイ』より)
製作 武部由美子
池田史嗣
製作総指揮 木下直哉
出演者 大泉洋
小池栄子
水川あさみ
橋本愛
緒川たまき
木村多江
皆川猿時
田中要次
池谷のぶえ
犬山イヌコ
水澤紳吾
戸田恵子
濱田岳
松重豊
音楽 安川午朗
撮影 相馬大輔
編集 今井剛
制作会社 キノフィルムズ
松竹撮影所
製作会社 木下グループ
「グッドバイ」フィルムパートナーズ
配給 キノフィルムズ
公開 2020年2月14日
上映時間 106分

★概要ネタバレ

舞台は終戦直後。
文芸雑誌の編集長・田島周二は優柔不断な男。

女にモテるため、何人もの愛人を抱えていた。

愛人たちと別れることを決意する。

各々好きな女性たちなので、なかなか別れを切り出せないでいた。

そんな彼に、親友がある提案をする。それは1人の女性を偽の妻に仕立て上げ、妻に愛人の存在がばれたことにして別れを告げるというものだった。田島は金にがめつい担ぎ屋の永井キヌ子を偽の妻として雇う。キヌ子が泥だらけの顔を洗うと、誰もが振り返るほどの美女になった。

こうして田島は愛人と別れるため、キヌ子は金のために偽夫婦を演じることになる。

戦後間もない頃、復興へと向かう昭和の日本。文芸雑誌「小説浪漫」の編集長・田島周二(大泉洋)は、ケチで優柔不断にもかかわらずなぜか女性にモテる性質で、気付けば十数人の愛人を抱えていました。疎開中の妻・田島静江(木村多江)と娘・幸子のために愛人たちと別れる決心を固めますが、良案が思いつきません。

作家の漆山連行(松重豊)に相談すると、綺麗な女性に妻のふりをしてもらい、愛人たちに紹介して別れを告げれば良いという助言を受けます。田島が闇屋で見知った顔である永井キヌ子(小池栄子)が、実は誰もが振り返るほどの美人であることを知った田島は、キヌ子に事情を説明して妻のふりをしてほしいと懇願。金にがめついキヌ子はそれを引き受け、2人は偽夫婦を演じることになります。



グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇のネタバレあらすじ:承
美しく着飾ったキヌ子と田島は、1人目の女性の所に向かいます。戦争で未亡人となり、花屋で働いている青木保子(緒川たまき)です。キヌ子を妻だと信じた保子は、別れを覚悟して思いつめた様子を見せます。その姿に心が揺らぐ田島ですが、彼女のポケットに札束をねじ込み「グッドバイ」と呟いて別れを告げるのでした。

愛人清算に早くも心が折れ始める田島を、漆山は適当な助言であしらいます。漆山が、妻と娘の疎開先である青森に取材旅行に行くことを知った田島は、娘にプレゼントする人形を代わりに渡して欲しいと頼みます。

2人目の女性は文芸雑誌の挿絵画家・水原ケイ子(橋本愛)です。田島とキヌ子が家を訪ねると、同じ建物の2階に花屋の保子が住んでおり、最近男性に振られて2度も自殺未遂を図ったということを知ります。ケイ子の屈強な兄・健一(皆川猿時)は、「そんな男性は俺が殺してやる!」と息巻く始末。思わぬ偶然と、ケイ子の兄の剣幕に怯え、田島が話をそらして帰ろうとすると、保子が2階から飛び降り自殺を図ります。命に別状はありませんでしたが、「3回目の自殺未遂だ!」と一同は騒然とします。

3人目の女性を訪ねる約束の日の朝、静江から田島宛てに電報が届きます。そこには、愛想が尽きたから離縁する、もう仕送りは要らないと記されていました。それを読んだ田島は、突然胃の痛みに苦しみ始めます。キヌ子が田島を担いで、3人目の女性である医師・大櫛加代(水川あさみ)の元を訪れると、加代は慣れた様子で田島に注射を打って落ち着かせます。



田島は胃腸が弱く、すぐ胃痙攣を起こすのだそうです。加代のところにも静江から手紙が届いていましたが、加代は田島と真剣に付き合うつもりはなく、キヌ子が妻のふりをしていることもあっさり見抜きます。目覚めた田島に向けて、加代は「グッドバイ」と別れを告げました。

一方、編集部には怒り心頭のケイ子の姿がありました。もう挿絵は描かないというケイ子に対し、編集部員の清川(濱田岳)が説得を試みますが、「田島さんに『グッドバイ』とお伝えください」と言い残してその場を去ってしまいます。

グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇のネタバレあらすじ:転
困り果てた田島が漆山の自宅を訪ねると、そこに静江と幸子がやって来ました。漆山は青森を訪れた際に田島の女遊びのことをすべて話し、静江と良い仲になっていたのです。漆山のことを「お父さん」と呼ぶ幸子を見て、田島は愕然とします。せめて幸子にだけは今後も会わせて欲しいと漆山に頼みますが、静江が嫌がっているため、娘と会うことは禁じられました。

1人残された田島の元に、警察からキヌ子を引き取りに来て欲しいと電話が入ります。闇場の縄張り争いで男性陣と揉め、力自慢のキヌ子は男性を10人ほど投げ飛ばしたそうですが、その顔には傷がついていました。その夜、2人は食事に出かけますが、田島は大酒を飲んで自暴自棄になり、もう金など要らないからくれてやると酒場やキヌ子に向かって札束をばら撒き、店を出てフラフラと夜道をさまよいます。

歩を進めると、謎の易者(戸田恵子)に出会い、名前や仕事、現状をぴたりと言い当てられたうえ、本当に好きなのはキヌ子だと告げられます。目が覚めた田島はキヌ子に会いに行こうとしますが、易者の導きとは逆の道を進んでしまい、暴漢に襲われて命を落としてしまいます。


2年が経ち、田島の思い出を語る女性の会が執り行われていました。
皆田島についてあれこれ語り合い楽しそうな様子ですが、キヌ子はうつろな表情を浮かべるばかりです。

一方、とある採掘場に、亡くなったはずの田島の姿がありました。
暴漢に頭を殴られて記憶喪失になり、そのまま採石場に送られて働いていたのです。
遺体はトラックに轢かれて顔の判別がつかない状態であり、
所持品から田島だと判定されましたが、実は別人だったのです。

すべてを思い出した田島が清川の元を訪ねると、
彼は易者の予言が当たって宝くじ一等を引き当て、さらに金貸し事業で大金持ちになっており、
人が変わったようになっていました。
キヌ子と婚約中だという清川に、田島は少しだけでも会わせて欲しいと頼みますが、追い返されてしまいます。

家に戻ったキヌ子が結婚式の衣装合わせをしていると、窓から田島が覗いていました。
「グッドバイ」と切なくつぶやいて田島は走り去っていきます。
キヌ子はドレスがボロボロになるのも気にせず全速力で田島を追いかけます。
互いに好きという気持ちを確認した2人は、涙を流しながら抱き合うのでした。

THE END
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筆者の公式サイト
話題の映画とか一過性の映画でなくて、
100年経過しても名作と言われる映画を追いかける
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ピカレスク~人間失格~(2002)C~太宰治の完全自伝

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ピカレスク~人間失格~(2002)C


★数行で映画紹介しなければ

太宰治の代表作『人間失格』の映像化ではなく、

太宰治の生涯そのものを描いた作品

★ショウトしょうとSHORT

余りに有名な太宰の半生を描いただけ。

実際の写真を見るとスタコラさっちゃんの方が超美人。
TomieYamazaki.jpg

太宰が好きになるのは納得。

太田静子って地味な顔なんですね。
太田静子


完全あらすじ


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★基本情報

監督 伊藤秀裕

脚本 山田耕太
原作
猪瀬直樹
『ピカレスク 太宰治伝』

出演者
河村隆一
さとう珠緒
緒川たまき
佐野史郎

上映時間133分
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三度重版のマイ執筆
ヴィオロンの妻 以下 Amazon

ヴィオロンの妻 

実話~妻はコンサートマスターのバイオリニスト、国立音大卒
稀に見る妻を持った夫の苦悩と死 不倫された夫はどうするか?
ヴィオロンとは仏語でバイオリン


話題の映画とか一過性の映画でなくて、
100年経過しても名作と言われる映画を追いかける

著作一覧

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ヴィヨンの妻~松たか子、浅野忠信、太宰治の世界を見事に描く



松たか子の演技は独特で、まさに怪物ですね。

浅野忠信の違和感のない、作品に溶けるような演技は素晴らしい。

原作の枠を超えないで見事に太宰の小説の世界を描いています。


ヴィヨンの妻(2009) A



★数行で映画紹介

自殺志願の夫、 酒に弱く、女に見境がなく、

ほとんど家に帰ってこない。

有名詩人で、かなり女性にもてる。

家庭にはお金を入れない。

生活できない妻と子、しかし妻は平然としていた・・・。


★映画のソース 

原作は太宰治の短編小説「ヴィヨンの妻」をベースに

「桜桃」「きりぎりす」「姥捨」「思い出」「二十世紀旗手」「燈簾」

などを元に、田中陽造が脚色


★太宰のファンです

高校の時に太宰治の「人間失格」を読んで、ファンになりました。

他に好きな作品は「斜陽」。

太宰が好きなのは、読みやすさと、弱さをさらけ出すところですかね

夏目漱石の作品「それから」「門」、

村上春樹の「ノルウェイの森」と同じニオイがしますね。

太宰は女性の目線で見事に書ける才能がある。

★本作での太宰の世界の根幹のセリフ


「女には、幸福も不幸も無いものです」

「そうなの? そう言われると、

そんな気もして来るけど、それじゃ、男の人は、どうなの?」

「男には、不幸だけがあるんです。

いつも恐怖と、戦ってばかりいるのです。

僕はね、キザのようですけど、死にたくて、仕様が無いんです。

生れた時から、死ぬ事ばかり考えていたんだ。

皆のためにも、死んだほうがいいんです。

それはもう、たしかなんだ。それでいて、なかなか死ねない。

へんな、こわい神様みたいなものが、

僕の死ぬのを引きとめるのです」

「お仕事が、おありですから」

「仕事なんてものは、なんでもないんです。

傑作も駄作もありやしません。

人がいいと言えば、よくなるし、

悪いと言えば、悪くなるんです。

ちょうど 吐く息と、

引く息 みたいなものなんです。

おそろしいのはね、この世の中の、

どこかに神がいる、という事なんです」


★仕入れた情報

ヴィヨンとは、

15世紀のフランスの詩人フランソワ・ヴィヨンのこと。

詩人の夫が雑誌にヴィヨンの論文を書いたこと、

放蕩詩人という点で大谷と共通することから、

大谷の妻のことを「ヴィヨンの妻」としたようだ。


★本作と原作との違い

1.マフラーを盗む

これは原作にはなく、弁護士を登場させるために
太宰の「燈籠」のエピソードを追加


2.心中事件

これも原作にない、太宰の「姥捨」のエピソード追加


3.岡田とのからみ

原作では岡田に犯される。

キスだけで終わるのは、太宰作品からでなくて、
当時の文豪での恋愛エピソードで、いくつありますね。
谷崎潤一郎、佐藤春夫に妻を譲るとか、
夏目作品にもあります。

4.コキュ

cocu(コキュ=フランス語)は妻を寝取られた夫のこと。

椿屋に先に戻っていた大谷は聞く。

「何をしてきた?」

「人に言えないこと」

「やっぱりコキュに成り下がった」。

原作にもなく、今のところ他の作品からみつからない。

太宰の最初の妻は不倫していて、離婚している。



★私論 太宰の最後は自殺ではない

太宰は生きてゆこうと考えて

自殺は、しなかったと思います。

子供4名も生まれて

ストーカーの山崎富栄に巻き込まれたんです。

遺作であり未完成の「グッドバイ」を読めばわかります。

新しい境地で書かれているからです。

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★基本情報

監督: 根岸吉太郎.

脚本:田中陽造

出演: 松たか子, 浅野忠信, 室井滋

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過去3年、600本からマイベストです。


ウで、はじまる恋愛映画(邦画編)


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