洗骨(2019)C〜不思議な風習
洗骨(2019)C
★数行で映画紹介しなければ
お笑いコンビ「ガレッジセール」のゴリが本名“照屋年之”名義で
監督・脚本を手がけたヒューマンドラマ
沖縄の離島に今も残る風習“洗骨”をモチーフに、
妻に先立たれた男と離れ離れになった家族たちが
洗骨を通じてひとつになる。
★ショウトしょうとSHORT
ほのぼのとしたドラマですが
よく考えると残酷な風習ですね
火葬しない遺体を4年後に取り出して洗うなんて
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★概要ネタバレは基本情報のあとに
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★基本情報
監督 照屋年之
脚本 照屋年之
製作 高畑正和
小西啓介
製作総指揮 白岩久弥
片岡秀介
出演者 奥田瑛二
筒井道隆
水崎綾女
大島蓉子
坂本あきら
山城智二
前原エリ
内間敢大
外間心絢
城間祐司
普久原明
福田加奈子
古謝美佐子
鈴木Q太郎
筒井真理子
音楽 佐原一哉
主題歌 古謝美佐子「童神」
撮影 今井孝博(J.S.C.)
編集 堀善介
制作会社 ファントム・フィルム(制作プロダクション)
よしもとクリエイティブ・エージェンシー(制作)
製作会社 『洗骨』製作委員会
配給 ファントム・フィルム
公開 沖縄県の旗 2019年1月18日(沖縄県先行公開)
日本の旗 2019年2月9日(全国公開)
上映時間 111分
★概要ネタバレ
沖縄諸島のひとつ、粟国島では、新城恵美子(筒井真理子)の葬儀が行われていました。東京でエリートサラリーマンとして働く息子・剛(筒井道隆)と名古屋の美容室で働く娘・優子(水崎綾女)も島に駆け付け、叔母の高安信子(大島蓉子)と共に参列者の対応に追われていました。恵美子の夫・信綱(奥田瑛二)は葬儀が終わり、剛と優子が引き上げた後、こっそりと泡盛の瓶を取り出しては浴びるように飲んでいました。そして信綱たちは4年後の“洗骨(せんこつ)”での再会を約束、それぞれの日常へと戻っていきました。
洗骨とは、今でも沖縄の一部で行われている風習のひとつで、死者を一旦風葬または土葬にして、数年後に白骨化した骨を縁のある者たちによって海水または酒で洗い清め、死者との命の繋がりを再認識すると共に改めてあの世へと送り出すというものです。
4年後。お腹に新たな命を宿していた優子は船で故郷・粟国島に洗骨のため舞い戻り、信綱が一人暮らししている家に行くと、信綱はまだ妻の死を受け入れられないのか酒浸りの堕落しきった生活を送っていました。優子は信綱に、お腹の子は勤務している美容室の店長との間にできたものであり、結婚はせずにシングルマザーとして育てるということでした。島には既に剛も合流しており、妻と子は東京に置いてきたということです。剛はなぜ妻子を置いてきたのかと問う信子の問いに、学校や習い事があると言葉を濁しました。
新城一家や親戚一同が食事を始めたところに外出していた優子が戻り、優子の話に怒りを露わにした剛は彼女に洗骨には参加させないと詰め寄り、信子はそれは信綱が決めることだと諫めました。当の信綱はただ黙っているばかりでした。
信綱の家に、優子のお腹の子の父である美容室店長の神山亮司(鈴木Q太郎)が現れ、信綱の一連の件を謝罪しました。剛は順番が違う、なぜ早く話さなかったのかと食って掛かりますが、それでも信綱は無言のままでした。その夜、優子は亮司に子供の時の話を語り、剛はその様子を隣の部屋で聞いていました。それは、優子が幼かった頃、家族の思い出のブランコが台風で飛ばされそうになり、一人で様子を見に行った優子を剛が助けてくれたと話でした。その後、優子は母の形見である赤い髪留めを見つけました。
更に夜は更け、一同が寝静まった頃、一人で酒を飲んでいた信綱は酔い潰れ、割れた瓶に頭を突っ込んで流血してしまいます。剛と優子は急いで病院へ信綱を連れて行き、そこで剛は長年信綱に抱いていた思いをぶつけました。「自分だけが辛いと思っているのか!工場の借金を全部子供が払って、母親が疲れて死んで、母親の代わりにお前がか!」その後、帰宅した信綱は、赤い髪留めをつけて微笑む美恵子の幻を見ました。
洗骨の日が近づいたある日、信綱たち新城家の者は亮司も交えて海に小魚を捕まえに行き、その際に剛は妻と離婚していたことを打ち明けました。
洗骨の前日、剛と優子は信綱が恵美子にプロポーズした地である思い出のブランコの丘へと出向き、剛は優子に髪を切ってほしいと頼みました。一方、信綱は信子に連れられてかつて経営していた工場の跡地を訪れ、改めて現実に向き合うよう諭されました。
洗骨当日。新城家の人々は恵美子が風葬されている砂浜へと向かい、4年ぶりに棺の蓋を開け、すっかり風化した恵美子の骨を取り出しました。
一同は一つひとつ丁寧に恵美子の骨を海水で洗い清め、再び埋葬しようとしていたその時、
急に優子が陣痛を始め、彼女を助けようとした信子はぎっくり腰で倒れ込んでしまいました。
それでも信子は横になったまま優子を励まし、男たちに出産の準備をするよう命じました。
そして優子はその場で赤ん坊を出産、信綱は赤ん坊の近くに恵美子の頭蓋骨を寄せました。
こうして恵美子の洗骨は終わりを迎えました。
THE END
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100年経過しても名作と言われる映画を追いかける
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