スパイの妻(2020)E〜日本軍、中国での人体実験
★数行で映画紹介しなければ
第二次世界大戦中の1940年を舞台に、
国家機密を知ってしまった優作と、
優作を信じ「スパイの妻」として生きる事を決意した、妻の聡子
★ショウトしょうとSHORT
個人的には、ありえない動きをする人々ばかりで
理解不能です。
亡命しないで、フィルムなどを渡す方法もあるだろう。
無理なストーリーに思えます。
気が狂ったとみなされた聡子は精神病院にいく。
戦況は日ごとに厳しく病院も爆撃を受けた。
市街は硝煙の立ち込める焼け野原だ。
海岸を彷徨いながら聡子は「これで日本は負ける。戦争は終わる。お見事です」と叫ぶ。
字幕は「1945年8月終戦。翌年優作の死亡が確認された。
死亡報告書には偽造の形跡があった。
数年後聡子はアメリカに渡った」。
優作の計画は、渡航を垂れ込み聡子を捕らえさせ、
軍の監視下に置く方が戦時の市街より安全と考えたのだろう。
聡子が渡米したとはアメリカで落ち合うためと思われる。
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★概要ネタバレは基本情報のあとに
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★基本情報
監督 黒沢清
脚本 濱口竜介
野原位
黒沢清
製作 山本晃久
製作総指揮 篠原圭
土橋圭介
澤田隆司
岡本英之
高田聡
久保田修
出演者
蒼井優
高橋一生
東出昌大
音楽 長岡亮介
撮影 佐々木達之介
編集 李英美
製作会社 NHK
NHKエンタープライズ
Incline
C&Iエンタテインメント
配給
日本の旗 ビターズ・エンド[5]
公開
イタリアの旗2020年9月8日(77th VIFF)[13]
日本の旗 2020年10月16日
上映時間 115分
★概要ネタバレ
1940年の日本。
日独伊の三国同盟が締結され、日本にも戦争の足音が近づいていた時代。
福原優作は、貿易商を営んでおり、神戸で裕福な暮らしをしていた。
憲兵部隊の隊長に任命され、神戸へ派遣されてきた津森泰治が訪ねて来た。
泰治は優作の妻、聡子の幼馴染で、
面識のある優作は泰治を迎えますが、泰治の表情は険しいままです。
実は優作の友人で、生糸の商人であるドラモンドが、
諜報部員の容疑をかけられ逮捕されていました。
泰治は、優作に「人付き合いを改めるように」忠告しますが、
優作は真面目には受け入れずに笑い飛ばします。
豪邸で、裕福な暮らしを送る優作は、
聡子と、優作の貿易会社で働く、甥の竹下文雄と共に、趣味で映画を製作していました。
聡子は何不自由なく、幸せな毎日を送っていましたが、
優作から、2週間満州に渡る事を報告されます。
優作は、取引相手である野崎医師から依頼された薬品を入手する為、
物価が安い満州へ渡る目的がありますが、
優作には「本当に危なくなる前に、満州を実際に見てみたい」という想いもありました。
満州で映画撮影を行う為、文雄も連れて、優作は神戸港から満州に渡ります。
数日後、聡子は優作からの電報を受け取り、帰国が遅れる事を知ります。
優作の留守中に、聡子は泰治と再会します。
泰治は、西洋の文化を好む優作と聡子の生活を危惧し
「あなた達には普通の生活が、世間からは非難の対象になる」と忠告をします。
2週間後
満州から帰国した優作と文雄を出迎えた聡子は、2人の無事を知り安堵しますが、
優作は一緒に帰国した女性に、何か目で合図を送っている様子でした。
優作の帰国後に開催された、優作の貿易会社での忘年会。
優作が撮影した映画が上映され盛り上がった後に、
甥の文雄が突然、貿易会社を退社し、小説家になる。
文雄は、有馬の旅館「たちばな」に篭り、小説を執筆しだした。
文雄の退職を知らなかった聡子は驚き、
優作からアメリカへ渡る相談をされ、聡子は戸惑う。
数日後、有馬の旅館「たちばな」の近くで、女性の水死体が発見された。
聡子は泰治に呼び出され、有馬で発見された水死体は、
草壁弘子という女性で、優作が満州から連れ帰った女性であると聞かされた。
弘子を「たちばな」で雇うように頼み込んだのは優作だった為、
憲兵隊により容疑をかけられていました。
憲兵隊の調べにより、優作の潔白は証明されますが、
同じ「たちばな」に宿泊している文雄には、容疑がかけられた。
泰治から受けた取り調べを終え、帰宅した聡子は、夕食の席で弘子の事を優作に問いただす。
優作は、弘子と関りがある事を否定しませんでしたが、
優作と文雄が抱える秘密について、何も語りません。
優作の急変に、聡子は疑念を抱くようになった。
聡子は、旅館「たちばな」に篭っている文雄を訪ねた。
文雄は「あなたは、何も知らない」と聡子を拒絶するが、
突然、茶色の封筒を聡子に渡した。
聡子は文雄に、封筒の中身は見ないまま、優作に封筒を届けてくれと頼んだ。
文雄は憲兵に容疑をかけられ、常に見張られている状況となり、封筒を聡子に託したのだった。
聡子は貿易会社を訪ね、優作に封筒を渡そうとしますが、
かわりに真実を語る事を条件にします。
優作が目にした、満州での真実。
医薬品を入手する為に、関東軍の研究施設を訪れた優作は、
ペストによる死体の山を目撃した。
優作は、満州で看護師をしており、軍医の愛人だった弘子から、
関東軍が細菌兵器の実験をしており、
人体実験で次々に人が死亡しているという話を聞きます。
優作は、人体実験の詳細が書かれたノートを入手しており、
文雄に英訳させていた。
資料を使い、関東軍の人体実験の真実を、国際政治の場で発表しようとしていた。
日本国家にとって不利益になる情報を発表する事は、国家に反逆する事と同じ。
聡子は優作を止めますが、
優作は「日本国家の正義ではなく、絶対的な正義を選択する」と聡子に伝えます。
気持ちの整理がつかない聡子は、その場を立ち去ります。
数日後、聡子は優作の貿易会社の地下室に行き、
金庫に隠してあったノートとフィルムを持ち出します。
帰宅した聡子は、フィルムを映写機にかけて、流れる映像に衝撃を受けます。
次の日、聡子は憲兵の泰治を訪ね、人体実験の詳細が書かれているノートを渡します。
ノートが憲兵に渡った事で、文雄は憲兵に捕まり拷問にかけられた。
優作も憲兵に捕まるが、
文雄が「全て自分が1人でやった事」と優作の名を出さなかった事と、
亡くなった弘子は旅館の主人の犯行である事が判明した為、
優作の容疑が晴れた。
泰治はノートを持ってきたのが聡子である事を伝え
「自分は、あの人を不幸にしたくない」と語ります。
激怒した優作は、帰宅後に聡子を責めた。
聡子は泰治に渡したノートとは別に、英訳した方の人体実験に関する資料は残していた。
優作が保管していた、関東軍の人体実験の様子が記録された映像を使えば、
国際政治の場で発表するのに有力な証拠となります。
優作は弘子から預かった、
もう一つの映像記録がある事を聡子に伝え「ドラモンドに保管してもらっていたが、
記録映像と引き換えに大金を要求してきた」と語ります。
日本への経済制裁である「ABCD包囲網」が張られた事で、
告発の為にアメリカへ渡る方法は、亡命しか残っていません。
聡子は優作と共に、亡命の準備を進め、ドラモンドへ渡す為の、金品を準備していきます。
亡命の準備を進める中で、聡子は自分が優作の役に立っている事を実感し、喜びを感じます。
優作は亡命するにあたり、危険回避の為、2手に分かれてアメリカに亡命する事を提案します。
聡子は記録映像を持ってアメリカ行きの渡航戦に乗り、
優作は人体実験の資料を持ち、別ルートでドラモンがいる上海を訪ね、
アメリカで合流するという計画だった。
当初は、優作と離れる事を嫌がる聡子でしたが、優作に説得され了承します。
亡命の決行日。
優作と別れた聡子は、アメリカへ渡る為に船の貨物に隠れますが、
乗り込んできた憲兵に捕まります。
聡子は泰治の取り調べを受ける。
優しかった泰治は、
国家への反逆者は誰も許さない、
冷徹な憲兵になっていた。
泰治からは「匿名の文書が届き、聡子が密航する事が分かった」と聞かされます。
憲兵は、聡子が持っていた記録映像を見る。
映し出されたのは、優作が趣味で撮影した映画でした。
優作に騙されたと気付いた聡子は、発狂し倒れた。
1945年
日本は度重なる空襲で、敗戦の空気が濃厚でした。
聡子は、発狂し、軍の病院に入院させられて、
周囲から警戒される存在になっていた。
野崎医師が訪ねて来て、聡子が退院できるよう交渉しようとしますが、
聡子は「ここにいる事を、自分で納得している」と野崎医師の提案を拒否した。
「私も、この国も狂っているんです」
野崎医師から、優作が乗っていたとされるアメリカ行きの船が、
日本軍の潜水艦に破壊されたと聞かされた。
神戸大空襲が起き、病院内は混乱状態になります。
病院から抜け出した聡子は、日本の敗戦を確信し、
心からの叫び声をあげた。
夫優作の死亡は偽造の疑いがあり、終戦の数年後に、聡子は米国へ旅立ち。
THE END
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筆者の公式サイト話題の映画とか一過性の映画でなくて、
100年経過しても名作と言われる映画を追いかける
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